ギリシャ・ショックも干天の慈雨 VIX指数も+31%の急上昇
米国市場は大幅に下落。
S&Pによるギリシャとポルトガルの格下げで欧州市場が急落し、信用不安再燃の動きが世界へ飛び火した。
ギリシャの格下げはある程度予想されていたものの、いきなり3段階の引き下げでジャンク(投機的)等級となる「BBプラス」としたことがサプライズになったのか。
フランクフルトDAXをはじめ欧州軒並み安から再び世界同時株安パニック再来かに思われた。
投資家の不安心理の度合いを示すVIX指数も+31%の急上昇。
1日としては2008年10月以来の大幅な上昇率を記録しており、これだけみれば確かにパニック売りにも見える。
日経先物(左) /上海総合(右)
日経平均株価 終値 10,924.79 (-287.87)
日経225先物 終値 10,940 (-270)
日経平均も大幅反落し、指数の下げ幅は2月5日の-298.89円に次ぐ今年2番目の大きさ。
しかし、場中は落ち着いたもので、先物が310円と大幅なGDで始まったものの、またもヨコヨコ。
売り買いが交錯して現物の出来高はSQ並みに膨らんだが、それでも平静そのもの。
ギリシャの格下げはいきなり3段階格下げがサプライズとなったものの、欧州のソブリンリスクに日本市場はあっさりスルーといった様相。
先高感があったとはいえ、急ピッチな上昇が続いて過熱気味だったところでの下落であることから、意外にパニック感はなかった。
むしろ待ってましたとばかりの干天の慈雨(調整)といえようか。
動きは緩慢すぎて拍子抜けしたくらいである。
むしろ昨日の日本の独歩高の方が違和感があったくらいで、昨日はファナック個別の寄与だけでプラ転したようなものだったが、今日は上海他のアジア市場と同様に連れ安。
しかし、欧州、米国、中国の下落も背景は異なり、こちらも違和感が漂う。
米国はFOMCの声明、バーナンキ議長の発言、オバマ大統領の演説、金融規制法案の今後の動向の方が影響が大きそう。
上院が27日に金融規制改革法案の本会議審議入りを再び否決したが、それが今回のどさくさでうやむやになってしまった。
やはり本当の火種は米国のはずだが、当の米国はお得意の楽観相場が続いている。
むしろ為替のユーロ市場の方が見ものだったが、ドル/ユーロでユーロ史上最大の下落幅を記録するなどしても、アジア時間ではあっさり落ち着いているし、ショックといってもインパクトは限定的。
もともと、PIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)問題は懸念されていたことから、遅かれ早かれ再燃するのではないかと手薬煉引いて待っていたトレーダーも多かったのかもしれない。
そんな意味で、欧州のパニック売りにとりあえず乗っかったが、日米は反応がイマイチという印象。
デイトレも手ごたえなく、早々に退散。
やれやれ。
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